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OpenAI DevDay 2026の3つの変化|20超の発表を解説

OpenAI DevDay 2026の発表を3つの変化で示すアイキャッチ。動き続けるAI、チームの仕事場、サービスの入口

2026年9月29日(米国時間)、OpenAIが開発者向けイベント「DevDay 2026」を開き、20を超える発表を行いました。数が多く、ばらばらに見えますが、並べてみると向かう先は3つにまとまります。本記事では、その3つの変化を軸に、AIに詳しくない方でも全体像がつかめるよう整理します。

この記事でわかること

  • 20を超える発表が、実は3つの方向にまとまる理由
  • 「頼まなくても動き続けるAI」dotsで、仕事の任せ方がどう変わるのか
  • 会議メモ・資料づくり・Slack連携など、身近な業務に効く発表はどれか
  • 自社のプランで今使えるもの・まだ使えないものの見分け方

目次

  1. DevDay 2026とは?——3つの変化を先に一言で
  2. 変化①:頼まなくても動き続けるAI「dots」
  3. 変化②:チャットが「チームの仕事場」になる
  4. 変化③:ChatGPTが、ほかのサービスの「入口」になる
  5. 開発者向け・料金まわりの発表(一覧)
  6. AIサポーターズとしての見解
  7. よくある質問
  8. まとめ

DevDay 2026とは?——3つの変化を先に一言で

DevDayは、OpenAIが年に1度開く開発者向けの発表イベントです。今年は2026年9月29日にサンフランシスコで開かれ、OpenAIのサム・アルトマン氏が基調講演に立ちました。OpenAIは今回を「過去最大規模」とし、ChatGPT、プログラミング用AIのCodex、AIモデルなどにわたって20を超える発表を行っています。ChatGPTを使う人は、いまや週12億人にのぼります。

発表を並べると、次の3つの変化に集約されます。

  • 変化①:AIが、頼まなくても動き続ける(dots)
  • 変化②:チャットが、チームの仕事場になる(ChatGPT Space・Pages・共同編集スライド・Slack連携など)
  • 変化③:ChatGPTが、ほかのサービスの入口になる(プラグイン・ChatGPTでサインイン・OpenAI Marketplace)

たとえるなら、これまでのChatGPTは「呼べば来てくれる相談相手」でした。今回の発表は、その相談相手に専用の席と仕事の道具と社内外への出入り口を用意した、という変化です。

基調講演の全編(英語)は、OpenAIの公式YouTubeチャンネルで公開されています。

変化①:頼まなくても動き続けるAI「dots」

今回いちばん大きな発表が、dots(ドッツ)です。OpenAIは「常に動き続けるエージェント」と説明しています。AIエージェントとは、目標を伝えると段取りを自分で決めて、作業まで進めるAIのこと(詳しくはAIエージェントとは?「相談するAI」から「手も動かすAI」へで解説しています)。

これまでのAIは、こちらが話しかけたときだけ動きました。dotsは違います。目標と「自分の判断で進めてよい範囲」を伝えておくと、24時間、自分で仕事を進めます。「質問に答える窓口」から「担当を持つ同僚」へ、と言うと近いでしょう。

公式の説明によると、dotsには次の特徴があります。

  • OpenAIが最も賢いとするモデル「GPT-6 Astra」で動く
  • インターネット上に、自分専用のコンピューターを持っている
  • ChatGPTにほかのサービスをつなぐ追加機能(プラグイン)を通じて、4,000を超えるアプリとつながる
  • ChatGPTのほか、SlackやMicrosoft Teamsからも話しかけられる
  • 一緒に働くほど、こちらの好みや考え方を覚えていく

一方で、勝手に動くAIには歯止めも要ります。dotsでは、共有・購入・アクセスといった一部の操作について、「確認なしで実行」「事前承認済みの場合に実行」「実行前に確認」「ユーザーに引き継ぎ」のどれにするかをルールで決められます。OpenAI自身も、dotは間違いを起こすことがあるので結果を見直すように、と案内しています。

使えるのは、まず個人向け上位プランのProと、法人向けBusinessプランの上位版であるBusiness Premiumです。Proは欧州経済領域・スイス・英国を除く地域で順次提供が始まっており、日本もこの対象に入ります。Business Premiumは、ChatGPTが使えるすべての地域が対象です。大企業向けのEnterprise、教育機関向けのEdu、医療機関向けのHealthcareは、管理者が有効にすればベータ版を試せます(初期設定はオフ)。最初のdotは、Pro・Business Premiumの料金に含まれ、追加料金はかかりません。

多くの会社にとって、今すぐ導入する話ではないかもしれません。ただ、「AIに仕事を任せるとき、どこまで任せ、どこで人が確認するか」を設計する時代が来たことを示す発表として、押さえておく価値があります。

変化②:チャットが「チームの仕事場」になる

OpenAIが公開したPagesの画面。チームメンバーの編集が反映された共同編集の文書
画像出典:OpenAI「DevDay 2026 Recap」

上の画像は、OpenAIが公開したPagesの画面です。「Q4 launch plan(第4四半期の発売計画)」という1つの文書を、2人のメンバーとChatGPTが同時に編集しています。

これまでは、ChatGPTの答えをコピーしてWordやPowerPointに貼り直し、それを社内で共有していた方が多いはずです。今回の発表は、作るのも、共有するのも、直すのも、ChatGPTの中で済ませる方向に大きく舵を切りました。

発表何ができるか対象プラン
ChatGPT SpaceチームとAIが同じ目標・過去の作業を共有して働く「拠点」Pro・Business・Enterprise(デスクトップアプリとWeb。スマホは閲覧・共有のみで、作成・編集は近日対応)
Pagesグラフ・表・画像を入れられる共同編集の文書。コメントやAIへの修正依頼もでき、つないだツールに合わせて自動更新もできるPro・Business・Enterprise
共同編集スライド会話や自社テンプレートからスライドを作り、複数人で同時に編集。PowerPoint・Googleスライドへ書式を保って書き出せるPro・Business・Enterprise(数週間以内に提供)
チームとタスクの共有毎週の進捗報告などの定期業務をAIに任せる。決まった時間や、新着メール・Slackのメッセージをきっかけに動くBusiness・Enterprise
Slack・Teamsでの @ChatGPTチャンネルでAIを呼び出し、議論の要約や調査を頼める。ChatGPTのライセンスがないメンバーも同じ会話で補足できるBusiness・Enterprise
Meetingsプラグイン会議を録音し、要点・決定事項・次にやることをまとめる。その後の対応も頼めるPro・Business(Mac版デスクトップアプリでベータ版。Enterpriseは近日対応)

たとえるなら、AIが「呼ぶと来る外部の相談役」から「同じ部屋で机を並べる同僚」になった、という変化です。議事録、週報、定例会議の資料など、毎週くり返す仕事ほど、この変化の恩恵を受けやすいでしょう。

変化③:ChatGPTが、ほかのサービスの「入口」になる

OpenAIが公開したプラグイン拡張機能の画面。ChatGPTの画面の中でデザインツールのCanvaを使っている例
画像出典:OpenAI「DevDay 2026 Recap」

3つ目は、ChatGPTをほかのサービスとつながる入口にする動きです。駅にたとえると、ChatGPTが駅になり、各社のサービスが駅ナカのお店のように並ぶイメージです。

  • プラグイン拡張機能:ほかの会社のサービスが、ChatGPTの画面の中(サイドバーや、会話の横で作業できるパネルなど)に直接入れるようになりました。上の画像は、ChatGPTの画面の中でデザインツールのCanvaを使っている例です。全プランが対象です。
  • MCPイベント:MCPは、AIとほかのアプリをつなぐための共通の決まりごとです。今回、つないだアプリで何か起きたときにAIが自動で動けるようになりました。たとえば、プロジェクト管理ボードに新しいタスクが追加されたら、AIがリンク先の資料を読んで計画の下書きを作る、といった使い方です。全プランが対象です。
  • Sitesでのプラグイン連携:ChatGPTで作ったWebページ(Sites)にプラグインを組み込み、メンバーがそれぞれの権限で同じ仕組みを使えます。Business・Enterprise・Healthcare・Eduが対象です。
  • ChatGPTでサインイン:ChatGPTのアカウントで、ほかのサービスにログインできます。さらにPlus・Proの利用者は、Notion、Vercelなど16のパートナーのサービスで、ChatGPTの利用枠を使えるようになりました。
  • OpenAI Marketplace:大企業向けの仕組みです。OpenAIとの既存の契約額の一部を、承認済みパートナーのソフトウェアの購入に充てられます。最初の32社には、Figma、Adobe、Salesforce、HubSpotなどが含まれます。現時点では、対象企業からの利用希望の受付が始まった段階です。

ここから見えるのは、「どのAIを使うか」から「どこを仕事の入口にするか」へという問いの変化です。普段使っているツールがChatGPTとつながるかどうかが、これからのツール選びの判断材料になっていきます。

開発者向け・料金まわりの発表(一覧)

ここまでの3つの変化のほかにも、開発者向けの機能や料金プランの発表がありました。表の「API」は、自社のシステムからAIを呼び出すための窓口のこと、「ChatGPT Work」は上位プランで使える仕事向けのChatGPTのことです。

発表ひとことで対象
GPT-6.1 Sol新しいAIモデル。最上位のAstraに迫る賢さで、料金はAstraの標準料金の5分の1API・Plus・Pro・Business・Enterprise・Edu
Ultrafast速さを最優先する上位の速度枠。AIが答えを出す速さが、Codexでは最大8倍、APIでは最大6倍になるAPI、Pro 500とEnterpriseのChatGPT Work・Codex(GPT-6 Astraで提供中。GPT-6.1 Solは近日)
Pro 500新しい最上位の個人向けプラン。Plusの25倍の利用枠とUltrafastが使える提供中
Codex クラウドプログラミング用AI「Codex」を、パソコン・スマホからの遠隔操作・クラウドのどこでも動かせるPlus・Pro・Business・Healthcare・Education・Enterprise
Codex CLI の刷新文字を打ち込んで操作する版のCodex(CLI)で、声で指示を出したり、複数の作業の進み具合を一覧で見たりできる全プラン
コードレビュープログラムの変更点の要約や確認を、AIと一緒に進められる。GitHub・GitLabに対応全プラン
Codex Security Cloudプログラムの弱点(脆弱性)を継続的に調べ、修正案まで用意するPro・Business・Enterprise・Edu
Agents APICodexの仕組みを、開発者が自社のサービスにそのまま組み込める。今回、画面を操作する機能にも対応API、Pro 500とEnterpriseのCodex・ChatGPT Work
Decisions APIあらかじめ決めた選択肢の中から、AIが即座に判断して答える(分類や振り分けに使う)限定プレビュー(数日以内に広く公開予定)
Bedrock Managed AgentsOpenAIのエージェントの仕組みを、Amazon Web Services(AWS)の上で使えるAWSで開発する企業
Private IntelligenceOpenAIが企業のデータを保存しないまま、不正利用のチェックを自動で行う仕組みと、より強いプライバシー保護の仕組み(プレビュー版は今秋提供予定)企業向け

AIサポーターズとしての見解

今回のDevDayが伝えているのは、AIが「聞けば答える道具」から「仕事を持つ同僚」へ変わりつつあるということです。dotsは自分で仕事を進め、PagesやスライドはAIとチームの共同作業を前提に作られ、プラグインはChatGPTをほかのサービスへの入口に変えようとしています。

ただし、中小企業が急いで上位プランに切り替える必要はないでしょう。dotsはPro・Business Premiumが中心で、共同編集スライドは数週間先、Meetingsプラグインはまだベータ版です。発表された日と、自社で実際に使える日はずれると考えておくのが現実的です。

そのうえで、今のうちに準備しておけることが3つあります。

  1. 毎週・毎月くり返す仕事を書き出す:週報、議事録、定例の資料づくりなど。変化②の機能が効きやすい場所です。
  2. AIに「どこまで自分の判断でやってよいか」の社内ルールを決める:dotsの確認ルールは、まさにこの線引きを求めています。共有・購入・社外への送信などは人が確認する、といった決めごとを先に作っておくと、導入の判断がぶれません。
  3. 普段使っているツールとChatGPTのつながり方を確かめる:Slack、Teams、Googleのサービス、Notionなど、自社の仕事の入口になっているツールから見ていくのが近道です。

始めるときは、1つの業務に絞り、人の確認をはさむ形で試すこと。AIに任せる範囲は、手応えを見てから広げても遅くありません。

よくある質問

Q. 今すぐ使えるものはどれですか?
A. プランによって異なります。Codex CLIの刷新、コードレビュー、プラグイン拡張機能、MCPイベントは全プランが対象です。ChatGPT SpaceとPagesはPro・Business・Enterpriseが対象で、共同編集スライドは数週間以内の提供予定です。本記事の各表の「対象」の欄で、ご自身のプランを確認してください。

Q. dotsは日本で使えますか?
A. 使える対象に入っています。Proは欧州経済領域・スイス・英国を除く地域で順次提供されており、Business PremiumはChatGPTが使えるすべての地域が対象です。順次提供のため、すぐには表示されない場合があります。

Q. 無料プランに関係する発表はありますか?
A. 多くは有料プラン向けです。無料プランも対象と明記されているのは、作ったSitesやプラグインを1つのページにまとめて紹介できる「共有可能なプロフィール」などの一部です。

まとめ

OpenAI DevDay 2026の20を超える発表は、「AIが頼まなくても動き続ける」「チャットがチームの仕事場になる」「ChatGPTがほかのサービスの入口になる」という3つの変化にまとまります。AIは、聞けば答える道具から、仕事を持つ同僚へと変わり始めています。

とはいえ、発表と実際に使える日はずれます。まずはくり返しの仕事を書き出し、AIに任せる範囲のルールを決め、普段のツールとのつながりを確かめるところから始めてください。

今回の発表のうち、どれが自社の業務に関係するのか、AIに任せる範囲をどう決めるのか。迷ったときは、お問い合わせからお気軽にご相談ください。

出典・参考

※本記事の内容は2026年9月30日時点の公式情報に基づきます。対象プランが日本語版と英語版で異なる箇所は、英語版の記載に合わせています。